ここにしまっておく

諸々記録用

9月:映画記録

今月は北村さんの出演作を追いかけて旧作から新作まで何本か劇場へ映画を観に行っていたのですが、なかなかブログを書く時間がなく、月末になりようやくPCに向かっています。あとここ数日少し暑さが落ち着いたのも大きいですね。全てのやる気を削いでくる暑さから解放…されたんでしょうか。まだ暑くなるんでしょうか。とはいえ少し活動的になれている気がします。

以下3本の映画の感想です。

 

DEAD OR ALIVE 犯罪者』

三池祟史監督の1999年の映画です。国立映画アーカイブで観てきました。

国立映画アーカイブがまだフィルムセンターだった頃、昭和映画を追いかけていたタイミングで訪れて以来数年ぶりの再訪です。

事前に北村さんはオープニングにしか出ない謎の踊る男(?)という情報を仕入れていたのでオープニングに注目して観ていたのですが、目まぐるしくカットが変わる中でちょいちょい映る謎の踊り狂う金髪の男性が「あれ…これか?」ぐらいの感じだったので、事前に把握しておいてよかったなーと思いました。どこに出てくるのか分からなかったら100分ずっと北村さんの姿を探してたと思う。

 

とにかくオープニングから変すぎて、大杉漣さんが5メートルくらいのコカインを吸ったかと思えばそのあとすぐに竹内力さんに撃たれてしまいこれ以降出てこない。めちゃくちゃです。

 

一応ストーリーはあって、歌舞伎町を舞台に刑事の哀川翔さんと、中国残留孤児のギャンググループを率いる竹内力さんとの戦いを描いたバイオレンスアクションといった感じなのですが、暴力描写や奇抜な演出は多いながらも正直よくあるギャング映画の展開だよなーと、途中まではそんな印象でした。

最終的には竹内力に家族を殺された哀川翔が復讐に向かうのですが、この決闘のシーンで哀川翔は服の中に隠し持っていたバズーカを取り出します。この時点で無理があるだろ!!と突っ込んだ私は甘かったなと数秒後に気づきます。対する竹内力は胸から謎の光るエネルギー波みたいなものを出し、それを哀川翔に向かって放つと地球が爆発して映画が終わるのです。書いてて意味が分からない。

どうしたんだろう…最後の2分間だけ飽きちゃったのかな…みたいな、そんな映画でしたが、90年代のエネルギー溢れる作品を観られて楽しかったです。

名優さんたちが揃いも揃って意味の分からない役で出てくるのも楽しかったですね。ずっと屋上で笛を作っている平泉成さんやら、自分の手をカツにしてしまう本田博太郎さんやら…二度目の書いてて意味が分からない。

 

『世界の終わりから』

今年の4月に公開された映画ですが、うっかり見逃しており、しばらく配信の予定もないとのことだったので慌ててドリパスの再上映で鑑賞してきました。

あらすじ等はこちらにて…

sekainoowarikara-movie.jp

 

紀里谷監督の作品は昔大沢たかおさん目当てで『GOEMON』を観たことがある気がする…くらいの曖昧な記憶で、ほぼ初めて作品を観ました。

この作品に関しての感想は…すごーく言い方が悪いですが、映画好きが好きそうな映画という印象で、個人的にはよく分からなかった!めっちゃごめんなさい!

あとは私がいわゆる「セカイ系」と言われる作品が合わないのが今回ではっきり分かりました…。

夏木マリさんと冨永愛さんの異世界感ある存在が作品に説得力を与えていて、このお二人がとにかく印象的でした。

北村さんは悪い感じの役で存在感も抜群でしたが、撮影の合間に主演の伊東蒼さんとTWICEのダンスを踊っていたらしく、世界観の違いに目が回るかと思いました。(以下ソース)

ananweb.jp

監督は本作品をもって引退を宣言しているようですが、

高校生の主人公が「みんな死んじゃえばいい」と思うほど、残酷なことばかり起こり、殺し合ったり他者を貶めたり、自分のことばかり考える人間の醜悪さが全面的に描かれているこの作品を見ると

監督…色々なことに疲れちゃったのかな…と余計な考えを巡らせてしまいました。

余談ですが、ワンシーンだけめっちゃ地元がロケ地になっていてびっくりしました。

 

『夏空ダンス』

内村光良さんが監督、脚本の短編映画です。

www.maseki.co.jp

 

内村さんの故郷・熊本県人吉市が舞台になっていて、高校のダンス部が人吉市の各地でダンス動画を撮影するという形で、地震や水害からの復興途中の人吉市のなくなっていくもの、新しくなっていくものが映画にも映し出されています。

 

一言でいうと内村さんの人柄の良さが伝わってくる映画だなと。

作品にも悪い人は一人も出てこないし、ダンスシーンや花火大会の場面でのエキストラはほとんど地元の方だったというエピソードからも、みんな内村さんのことが大好きだからこそ協力したんだろうな~とニコニコしてしまいました。

そしてこの映画を作るきっかけになったのが、内村さんが司会のバラエティ番組で、今回主人公を演じた島雄こなつさんと一緒になった縁からというお話や、内村さんの映画だから、と脇を固める役者さんが集まったというお話もご縁を大切にするお人柄の良さからなのかなと感じました。

 

北村さんはご本人曰く「呼ばれてもいないのに内村さんの映画と聞いて無理やり入り込んだ」らしく、ダンス部の顧問の先生としてワンシーンのみの登場なのですが、すごい勢いで画面を華やかにしてあっという間に去っていき、嵐のような存在でした。

ただ、内村さんの脚本と北村さんの表現力のおかげでめちゃくちゃバックグラウンドが想像できる役柄で、私としてはなんというか、すごい、助かりましたね…。

内村さんは北村さんに「ちょっとチャラい高校の先生」を演じて欲しかったようなのですが、いざ本番に入ると北村さんの熊本弁があまりにも…だったらしく「ちょっとチャラい“東京から来た”高校の先生」という設定に変更して標準語のセリフになったそうです。

 

そのちょっとチャラい東京から来た先生は部活にはほとんど顔を出さないものの、花火大会の日に人吉城三ノ丸広場で貸し切りでのダンス撮影の許可を市?から取ったりと、口の上手さと人好きのする笑顔で世渡りしている感じが伝わってきて、保護者にも大変受けがよさそうだなと思いました。

生徒からも「部活には顔を出さないけどやることはやってくれる」とあだ名で呼ばれながらも一応慕われてるっぽくて、授業中に雑談もするし、体育祭の日に生徒に交じってリレーも走っちゃうけど、進路のこととかに関しては真面目に相談に乗ってくれるタイプの先生という感じでした。

すみません。半分くらい私の妄想になってしまいました。

 

ところで映画の中で内村さんが演じる市役所職員でもある主人公の父親が「みんな出て行っちまうなぁ」とぽつりと呟く場面があるのですが、

それが災害を機に町を離れる人の多さや、地方から人が出て行ってしまう現状を表していて印象的だったのですが、この北村さん演じる先生は逆に東京から熊本へやって来た設定なので、一体どんな理由で人吉に来ることになったのかが非常に気になりました。

 

内村さんと北村さんは今回の映画で初めて一緒にお仕事をされたらしいのですが、

映画の中でもトークイベントでも内村さんと一緒の時の北村さんがすごい楽しそうだったので、今度はワンシーンとは言わずにまた内村さんの作品に出てほしいなあなんて思ったりしました。

 

長くなりましたがこのへんで。